西上寛の日々ブログ

日本茶の逸品 童仙房の新茶(ひとまず最終回)

2017/06/20

茶のみのニシウエです
15日間にわたり続けてきました日本茶の逸品シリーズですが 今回でひとまず終了とさせていただきます
理由は 今年新茶を15の産地から仕入れさせていただいたからです

最終回は 今回仕入れさせていただいている中で 最も秘境のような産地です

少し前までは 携帯電話の電波が届きにくい産地でした
大和月ヶ瀬の山一つ二つ程度北部にあり 近江朝宮からも山一つ二つ程度西側にあります
更に西側には 宇治和束という 日本茶の源流の一つに数えられる産地です

今年の新茶は 煎茶の中の煎茶と呼べる「純煎茶」という名称で販売させていただいております
品種は「おくみどり」です 釜炒り茶の「おくみどり」と同じく葉は 引き締まった濃緑色ですが その葉肌はすべすべとしており 艶やかです ピンと伸びた姿が上級感を漂わせています

その水色は 金色透明な上に 「おくみどり」特有の緑がかった金色透明です
鼻を近づけると 華やかな花のような「おくみどり」特有の香りが鼻腔を突いてきます
そして その風味は 一口含んだだけで 日本の煎茶とは思えないぐらい 壮麗かつ清涼な香りが口いっぱい広がるとともに 優しい甘みが喉にすーっと入っていき その喉の奥からも 香りがよみがえってきます

一煎目を淹れた急須の中は 果たして あなたは何煎淹れられるのか?と語りかけてくるようです
急須の中からも 豊潤な香りが立ち昇ります

宇治に伝わった茶の技術が 古来から繋がってきた 京都府南山城村童仙房の純煎茶

私が申し上げるまでもなく 間違いなく 日本茶の逸品です