西上寛の日々ブログ

50円/kgと238円/kg

2017/05/09

茶のみのニシウエです
kg単価 50円と238円 これ 何の数字かわかりますか?

50円は 小麦の政府輸入価格です 238円は玄米の米価です
つまり 小麦と米は 同じ穀物なのに これだけ原価が異なります 

国内の農業生産者は 弥生の昔から稲作を中心に生産してきました
そして 日本の食糧自給率は カロリーベースで40%を切る程度なのですが この小麦価格では到底コメが価格競争力で優位性を持つことは難しいことは 算数を習い始めた小学生でもわかるでしょう

では 国内の産地はどうするか?
それが 昨今盛んになっている ブランド米を作って 海外に輸出することで 付加価値をつけた米を食べる人を増やす作戦です

もちろん いろんな流通過程において 小麦の最終価格もそこそこ積み上がりますが 業務用で考えただけでも うどん ラーメン お好み焼き たこ焼き そして パン と米を食べるシーンよりも 小麦を口に入れるシーンが多いことがお分かりいただけると思います

さてさて 国産生産物が好きな生活者の皆さん
大生産地の海外から 日本人が好きな 無農薬無肥料の産物が入ってきたとき どういう選択をされますか?
既にケーキや和菓子に使われている 小麦は海外産がほとんどですが 国内の生産者を守るということが 出来なくなる日が来るかもしれません

そして 国内で一所懸命 生産されている農家の皆さん
土が好きだから農家になる ということもいいですが 生活できるだけの量を買ってくださる生活者がいるから 農家として成り立つことも理解して どのような生産者を目指しますか?

問題提起のような内容になってしまいましたが 今朝の日経新聞を読んでいると 危機感しか湧いてこなかったので Blogに書かせていただきました
価格だけではないことも理解していますが…

今回もお読みいただき ありがとうございます(多謝)

【おまけ】

宮崎県北部の北浦の茶園越しに漁港が見えます