西上寛の日々ブログ

鹿児島茶はシラス台地が支えています

2016/05/21

鹿児島が茶産地であることは広く知られています

では その起源はというと 鹿児島県における茶の栽培は鎌倉時代初期に平家の落人が阿多白川(南さつま市)にもたらしたとする言い伝えがあります
しかし 記録として残っているのは元応年間(1319年から1320年)に宇治(宇治市)から来た寺の住持が吉松(湧水町)の般若寺で栽培したものが最初であるといわれています
江戸時代には薩摩藩の政策として茶の栽培が奨励されましたが その頃の産地は主に阿久根地区(鹿児島県北西部)でした
現在では「知覧茶」や「頴娃茶」のように薩摩半島南端の地域が銘産地として知られています

お茶の栽培は 主に水はけの良い台地が適していると言われます 昨日 ご紹介した加賀の打越も台地です
鹿児島県には有名な台地が存在します そうです 「シラス台地」です
シラス(白砂、白州)とは、九州南部一帯に厚い地層として分布する細粒の軽石や火山灰のことです
シラス台地
日置市江口浜のシラス崖

シラス台地は鹿児島県本土の52%を覆っています
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つまり 桜島や開聞岳 霧島山などの火山灰が堆積してできたものです
もちろん 水はけも良く 火山灰土のミネラル分も豊富で 地下に溜まった地下水は広く販売されている

そんなシラス台地での茶の栽培は 明治期に入って本格化してきます  特に南九州市の「知覧茶」が有名です
また お隣の「頴娃茶」は 生産量では全国有数の産地となっています

品種的には ヤブキタのほかに ユタカミドリ や サエミドリ など 「・・・ミドリ」と名のつくものが多く 生葉の蒸し時間も浅蒸しと深蒸しの中間の「中蒸し」と呼ばれる製法が多くみられ 水色が非常にみどり鮮やかなのも特徴です
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その味わいは まろやかで緑茶特有の甘みが際立っているものが多く 近年関西や関東でも人気が出てきています

茶のみ の 袋茶 鹿児島煎茶は 頴娃や知覧など産地を表記していませんが 主に頴娃のお茶を使用しています
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美味しい鹿児島のお茶を 是非 ご賞味ください

今回もお読みいただき ありがとうございます(多謝)

【おまけ】
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鹿児島の銘酒 芋焼酎「相良十代目」 ロックがあいます