西上寛の日々ブログ

とてもステキな工場を見せていただきました

2020/03/19

茶のみ仲間のニシウエです
今日は 販路開拓のアドバイスをして欲しいという仕事で白峰まで行きました

そこに牛首紬(うしくびつむぎ)という伝統工芸が残っています
加藤さんというお宅でした

加藤さんはご夫婦と息子さん そして女性の職人さん数人で140年以上続く工場を維持されています

そこで目にした光景は 自動ではなく すべて手作業で行う工程の数々でした
驚きました

まず 玉繭(たままゆ)を仕入れるところから苦労されています
現在 日本には 玉繭を作る農家さんがいないんです だから 中国から仕入れています

そして その玉繭を手でほぐしながら 紡いでいくのですが 120本の繭糸を紡いでいきます
この時点で 絹織物でも 我々が知っているシルキーなものではなく 堅い絹糸が紡がれていきます
その紡ぐ機械(?)が木製で かつ 明治の中頃 富岡製糸場が出来たころと同じ製法で紡がれていました

そして それを湯がいて柔らかくして 乾かして織っていきます
それも昔ながらの手織りです

すべてが 明治の殖産興業の頃のままの姿で 反物を仕上げていました
しかも 反物は糸を先染めするのではなく 白反物と呼ばれる 少し絹の黄色が入った白です
その白さが 本当にステキな風合いでした

120本もの繭糸から紡がれるので 糸の瘤(こぶ)がそのまま 反物に現れていて そこはかとない風合いを醸し出しています

こんなステキな工程を残しているのは 日本でも加藤さんのところだけだそうです
世界遺産級の工程で紡がれ 織られる 牛首紬(うしくびつむぎ)をもっといろんな人に知ってもらうことが大事だということをアドバイスさせていただきました

きっとステキなご縁が出来る販路開拓ツールが出来上がるモノと確信しています
いいご縁をいただき 感謝しています