西上寛の日々ブログ

六次化について

2016/10/16

茶のみのニシウエです
今週は 展示会に出展し 宮崎県に仲間サポート事業の仕事で行ってきます

その前に「六次産業化」を頭の中で再整理しようと思いました

知恵蔵2015 の解説によると 次の通りです

第一次産業である農林水産業が、農林水産物の生産だけにとどまらず、それを原材料とした加工食品の製造・販売や観光農園のような地域資源を生かしたサービスなど、第二次産業や第三次産業にまで踏み込むこと。今村奈良臣・東京大学名誉教授が提唱した。当初は1、2、3を足し算して6としていたが、一次産業がゼロになったら結局ゼロにしかならないという意味で掛け算に改めたという。
農林水産業の六次産業化の推進が叫ばれた背景には、加工食品や外食の浸透に伴って消費者が食料品に支払う金額は増えてきたものの、それは原材料の加工や調理などによって原料価格に上乗せされた付加価値分が増えただけで、農林水産物の市場規模はほとんど変わらなかったことがある。付加価値を生み出す食品製造業や流通業、外食産業の多くが都市に立地し農山漁村が衰退していく中、農家などが加工や販売・サービスまで行って農林水産物の付加価値を高めることで、所得向上や雇用創出につなげることが目指されたのだ。
このような考えは、各地で実践を伴いながら広まりつつあり、農業経営などが多角化するだけでなく、商工業の事業者と連携する動きもある。こうした動きを後押ししようと、2008年に「中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律(農商工等連携促進法)」が制定されたのに加え、10年には六次産業化法(正式名称は「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」)が成立。六次産業化が、一次産業の振興や地域活性化を図る方策として進められている。

つまり 農林水産業者が加工から販売まで一貫して行うことです

では この六次産業化の政策により 農林水産事業者の数は増えたのでしょうか?
農業だけを切り取ってみると 平成22年には260万人の農業就業者がいました 平成28年の概算値は192万人です
新規就農者は平成21年以降 毎年約6万人(±5,000人)で推移しています
つまり 既存の就農者が 約6年間で68万人減少したということです

もちろん 高齢のため辞めてしまったという方が多いと思います
が しかし 地域を支えてきた農業の現場で 跡を継がせるわけでもなく辞めてしまう現状は 日本の農業の危機を感じます

そういう危機感の中で「六次産業化」という理論が出てきたものと思われます
第二次産業(メーカー)に商品を出荷し 付加価値を付けられて 第三次産業(卸から小売)に販売され 生活者に届ける
その中で 第二次産業や第三次産業が負担していたコストを第一次産業者が すべて負担することで もっと第一次産業者が儲かる仕組みを作り 産地を維持することが 耕作放棄に歯止めをつけることになると考えられました

まだまだ 道半ばですが 果たして 現状 成果を上げている第一次産業の事業者は 多いでしょうか?
皆様に多く知られている事業者でいえば「花畑牧場」さんが有名ですね
私的には『ポンジュース』を販売している「愛媛県青果販売農業協同組合連合会」さん(現在は株式会社えひめ飲料さん)がイメージしやすいですね
『ポンジュース』は特に原料生産から販売まで一貫していますが 商品を卸ているので 六次化というよりも 一次×二次まで でしょうか
そういう例なら 旧雪印乳業さんなどの乳業メーカーも 創設当初は 一次×二次×三次(牛乳の宅配や卸会社設立)まで一貫していました

現在では規模が大きいところが多いですが 創設当初はこじんまりと始まったのだと思います

翻って現在の六次産業化を俯瞰してみると 第三次産業まで手掛けているところのほとんどは 自社サイトか敷地内での直営販売です
その売上の多くは やはり原料(米や麦などの穀物 活魚や冷凍魚 木材などなど)を卸すという六次産業化に取り組む以前の事業が大部分を占めているようです(例外もあると思います)

六次産業化を標榜しているところの多くは 生産と加工 つまり第一次産業と第二次産業まででとどまり その先の販売については 専業としての小売業に頼っているところが多いのではないでしょうか?

茶のみの事業は お茶の原料を仕入れて 加工して販売するという いわゆる第二次産業がメイン事業です
茶畑を持つと 全国の産地から仕入しにくくなり 日本全国にあるステキな産地の特徴を 世界に伝えるという仕事ができなくなるので 茶畑を経営することはありません 直営店経営はできれば拡充していきたいので 第一次産業を持たない「六次産業化(第二次産業×第三次産業)」となるのかもしれません

六次産業化を 第一次産業ありきで語る時代は 既に遅れているのかもしれません
常に進化して 形を変えて しかし 理念である『日本の農林水産業を維持 発展させる』ということに こだわるなら農林水産業者だけが 日本の第一次産業を語るという時代ではなくなってきたのでしょう

そういう整理をして 仮説を持って 宮崎県に向かいたいと思います

今回も最後までお読みいただき ありがとうございます(多謝)

【おまけ】
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宮崎名物「冷や汁」旨いです!
夏じゃなくても 旨いです!